- Return to Bohemian Archive in Japanese Red
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第百十九季 神無月の二 |
Season 119, 2nd of the Godless Month (October) | |
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猫の棲む里 |
The Field Where the Cats Live | |
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命令を聞かない猫が集まる猫の楽園 |
The Paradise of Cats Where Uncontrolled Ones Gather | |
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人里離れた山奥に猫だけが棲む小さな里があると言う。 |
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そこでの猫は誰の世話になるのでもなく、猫だけが統制のとれた社会を作り、自立した生活をしていると言う。 |
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実在するのか判らないうわさ話であったが、この度はそれではないかと思われる里を発見した。 |
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その里は少し噂とは異なる部分も有ったが、人間が捨てた廃村に猫が住み着き、確かに猫だらけの里となっていた。 |
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ただ、とても統制の取れた社会とはかけ離れ、猫たちがそれぞれ自分勝手な行動を取っていた。 |
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猫同士の喧嘩も絶えず、私のような余所者が現れても何をするでもなく、餌が有れば我先にと集まる、そんな混沌とした里だった。 | ||
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そんな猫を纏めて統制を取っている振りをしていたのは、橙さん(式神)。 |
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彼女は[sic]何故猫を集めたのか、またどうやって集めたのかを本人に聞いてみた。 |
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「うーん。駄目だって、そっちに行っちゃあ。 |
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ん? |
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猫たちを集めた理由? |
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えへへー、それは私の命令を聞くしもべが欲しいからよ。 |
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この中から一番聞き分けが良くて、一番強い猫を私のしもべにしようと思ってね。 |
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集めるのは簡単よ。 |
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餌とほんの少しのマタタビがあれば、自ずと猫の方から寄って来るわ。 |
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この辺は、人間が捨てた家が有るから雨風はしのげるし、餌はとりあえず私が捕まえてくるから猫たちには楽園の様なところね」 |
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と言っている間も、猫達は縦横無尽に暴れ回っていた。 |
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これはマタタビが効き過ぎている様に見えたが、彼女が言うにはこうでもしないと命令しても全く動こうとしないのでこの位で良いらしい。 |
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確かに多くの妖怪はしもべとして動物を使う。かく言う私も鴉を連れて居る位である。 |
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ただ、化け猫が猫を使う話は聞いたことがない。 |
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それは、猫が自分勝手で気高い性格を持っているからであろう。 |
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猫の方も使われるなら化け猫よりもっと高級な妖怪の方が良いと思っているのかもしれない。 |
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(射命丸文) |
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Interview
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Aya |
あれから随分と引っ掻き傷が増えましたね。大丈夫ですか? |
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Chen |
なかなか言うこと聞いてくれないんだもん。無理に命令しようとすればすぐにこれだし。どうして懐かないのかなぁ |
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Aya |
その辺は、貴方の方が良く判ってるのではないのでしょうか? 化猫なんですから |
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Chen |
うーん? マタタビが足りないのかなぁ |
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Aya |
マタタビよりも威厳が足りなそうです。圧倒的に |
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Chen |
餌が足りないのかなぁ |
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Aya |
餌より智慧が足りないのでは? 貴方は猫なんですから、しもべに出来そうなのは鼠くらいだと思うのですが |
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Chen |
鼠がしもべだなんて恰好が付かないよう |
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Aya |
猫を自在に操るのなら、まずマタタビに頼るのは間違っていると思いますよ。貴方がマタタビを使われたとして、その妖怪の命令を聞きますか? |
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Chen |
聞く訳がないじゃん、ねー |
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Aya |
貴方も式神なのでしょう。なら、何故使い主の命令を聞いているのか、自分で考えるのです |
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Chen |
うーん。藍様は強いから……って私も強くなきゃしもべは駄目? |
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Aya |
もしくは、もっと扱いやすいしもべを考えるのです。鼠とか |
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Chen |
鼠の他に、鳥なんかも餌なんだけど |
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Aya |
鳥は駄目 |
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Chen |
雀でも使おうかなぁ |
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Aya |
あ、猫を諦めても、此処の猫をこのまま放ってはいけませんよ? きっと大変なことになりますから |
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Chen |
猫を使うのは諦めないよ。此処まで手なずけたんだしー |
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Aya |
とてもじゃないけど……懐いてるようには見えないわねぇ |
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Chen |
懐いてるわよ~。餌を持ってくれば我先に飛びかかってくるし、今や餌がなくても飛びかかってくるの。引っ掻き傷の大半はそれね |
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Aya |
そのうち、貴方も餌として見られそうですね。食べられますよ |
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Chen |
あ、指なら食べられそうになった |
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Aya |
そんな飼い方じゃあ懐くはずがありません |
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Chen |
そういえば、あんたのその鴉はどうやって手なずけたの? 良く懐いてるみたいだけど |
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Aya |
私くらいになると、初めて会った鴉でも手を挙げるだけで付いてきます。その位の圧倒的な力の差が無いと、とてもじゃないけどしもべなんて作れません。それにこの鴉は私のしもべじゃなくて道具です |
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Chen |
私だって、ここらの普通の猫よりは圧倒的に強いはず |
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Aya |
圧倒的に強い物は、引っ掻かれたりする筈がありませんよ |
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Chen |
マタタビが足りないからかなぁ |
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Aya |
貴方の使い主は、貴方より圧倒的に強いのでしょう? |
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Chen |
うん |
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Aya |
貴方の使い主は、マタタビで貴方を操ったりしないでしょう? |
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Chen |
たまにする |
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Aya |
……何にしても、その位の力の差が必要なのです。命令するには |
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橙 (チェン) |
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山に棲む化け猫に憑いた式神で、妖術を扱う。 |
She is a shikigami who possesses a ghost cat living in the mountain, and she uses a black magical arts. |
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橙を使う八雲藍もまた式神である。 |
Ran Yakumo is a shikigami, too, who controls Chen. |
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Appearances: Perfect Cherry Blossom, Imperishable Night |
紙面から
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